「これまでに経験したことがない大雨が降る」と気象庁は警戒を呼び掛けた。九州を襲っている豪雨で死者18人、行方不明8人という大きな被害が出ている。けさ13日も熊本県阿蘇市全域に避難勧告が出されている。井口成人レポーターが現地から伝えた。
サイレン何度も鳴ったが「すぐ避難」のアナウンスなし
井口は土石流で押しつぶされた阿蘇市郊外の住宅の前から、「住宅の後ろにある山からは今も凄い勢いで水が流れ出ています。この山は普段は乾いた山で地中の水分はほとんどないそうですが、その山から滝のように水が流れ落ちています」と報じた。
熊本市の市街地を流れる白川沿いの高台では、「濁った水が渦を巻いて流れていきます。私の目でも川の水位がどんどん上がっていく様子がハッキリとわかります」(井口)
コメンテーターの長島一茂(スポーツキャスター)「映像を見ているだけでも濁流の恐怖を感じる。2次災害、3次災害が起こる可能性もあるので、まだまだ警戒が必要ですよね」
司会の羽鳥慎一「避難指示や勧告はどのように伝えられたの」
井口「阿蘇市の乙姫地区では1時間に108ミリという大雨が降りました。警報のサイレンが何度も鳴りましたが、すぐに避難して下さいというアナウンスはなかったそうです」
視界まったくきかない1時間100ミリ以上の暴雨
気象予報士の鈴木勝博が解説する。「1時間に100ミリ以上の雨では、外に出たら視界がさえぎられ、周囲の状況がわからなくなるぐらいの量です。軽はずみに外に出たらかえって危険です」
吉永みち子(作家)「最近続発している異常な自然災害に対して、これまでの対応や避難方法でいいのかどうかを考え直す必要がありますよね。経験したことのない事態が起きているわけだから、いざという時の対応を見直すべきだ」
気象庁によると、「経験のない大雨」という警報は初適用だが、ここ数日は九州だけでなく、全国のどこで降ってもおかしくない気象状況だという。