いじめと生徒の自殺をめぐり、自分たちにとって不都合なことが次から次に出てくる大津市教育委員会と市立皇子山中学校に、きのう11日(2012年7月)、これまで被害届を受理してこなかった警察がついに重い腰を上げ、家宅捜索に入るという異例の事態となった。真相は解明されるのか。
「大津署は被害届3回も突っ返しておきながら…。できるじゃないか」遺族側弁護士
「本当に突然の家宅捜索ということで、われわれ現場にいた報道陣もびっくりしました」とリポーターの清水貴之は伝える。家宅捜索は午後7時半から市教委と学校の2か所で行われ、関係書類が押収された。この警察の捜索について、遺族の代理人の石川賢治弁護士も「3回も被害届を出そうとしたのに、被害者が死亡しているので対応が難しいといっていたのは何だったのか。できるじゃないかって」と皮肉交じりに語っていた。
スタジオには長くいじめの問題を取材しているメディアジャーナリストの渡辺真由子が出演した。司会の赤江珠緒が聞く。「警察の捜査についてどう思われますか」
渡辺「任意で証拠提出することはありますが、強制捜査が入ったということは聞いたことがありません。警察としては世論に押されたという面と、市教委と学校の調査があまりにもずさんと見て踏み切ったのでしょう」
これについてテレビ朝日ディレクターの玉川徹は、「これを犯罪と見るのか、人権侵害と見るのか。いじめがどこにでもあるということなら、警察がどこにでも入っていくということになる。これは違うと思う。人権擁護委員などを活用する方法も考えるべきではないか」と警察介入に抑制的な意見を述べた。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト