尻馬に乗って、あわよくば油揚をさらおうという虫のいい野田首相の姑息な策が飛び出した。石原都知事が購入を進めた北尖閣諸島に、音なしの構えだった野田が一転、政府が買うと言いだしたのだ。
訪問先の福島で7日(2012年7月)、「所有者の方とも連絡を取りながら、総合的に検討していくというところであります」と国が購入して国有化することを明らかにした。これに先立って、6日、長浜博行官房副長官と長島昭久首相補佐官を都庁に派遣して石原に政府の意向を伝えたという。
地権者「「選挙を前にしての一部政治家のパフォーマンス」
野田の唐突な国有化方針の裏にどんな思惑があるのか。笠井信輔アナは「石原都知事に購入されるのが嫌なんだと思いますよ」という。たしかに、石原は苦々しげにこう言い放った。「急に『自分たちが買いたい』という。まず東京が買い取って、いつでも国に渡しますよ。乱暴というか、稚拙というか、粗雑なんだよな、やることが。とにかく君らは黙っていなさい、東京がやるから」
尖閣諸島の地権者の親族からマスコミに宛てたこんな文章もFAXで届いた。「選挙を前にしての一部政治家のパフォーマンスではないかという印象を抱いております。…地権者の兄と石原都知事の話し合いを静かに見守っていただきますようお願い申し上げます」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト