がんばれ東海村村長!「原発頼みできたがもうやめる。疫病神、貧乏神だった」

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東京から100キロしか離れていない東海第二原発

   この原子力発祥の地で、村上村長は東海第二原発も廃炉にせよと国に迫っているのだ。先に引用したのは5月26日に「さようなら原発」講演で行った村上村長の言葉である。村長室で会った村上村長は、穏和な表情だが語気鋭く国の原発政策を批判し、廃炉にするという信念は少しも揺るがないと話してくれた。

   ちょうどこの日、国会の東京電力福島第一原発事故を検証してきた国会事故調査委員会の報告書が出て、事故は東電や政府による「人災」だと断じた。この報告書には多くの曖昧さは残るものの、1号機の非常用発電機の1つが電源喪失したのは、東電側のいっている津波によるものではなく、地震によるものではないかと指摘している点は重大である。

   事故原因の徹底解明さえまだなのに再稼働を進める国のやり方は、国民のことなどまったく考えていないことの証左であろう。もし東海第二原発が再稼働し、地震や津波で事故が起きたら、100キロ余りしか離れていない東京がどうなるかは火を見るより明らかである。

   東海村では村民の多くが再稼働に賛成だという。村の3分の1は原発の仕事に就いているからだが、村上村長は原発以外の仕事をつくるよう日夜腐心している。国民の多くの期待がかかっているから頑張ってくださいとお願いして村役場を辞した。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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