がんばれ東海村村長!「原発頼みできたがもうやめる。疫病神、貧乏神だった」

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「東電から決まってもいない料金値上げ通知。脅しですよ」

   「国は福島事故で住民よりも原子力政策を守ろうとした。昨年(2011年)6月は、事故状況も分からず補償も決まっていないのに、安全宣言を出して玄海原発を再稼働させようとした。今年4月には信用が失墜した保安院や原子力安全委による基準で、大飯原発の再稼働を政治判断しようとしている。原理原則もなくその時の都合と目先のカネで進めている。もう原発を持つ資格はない。

   推進勢力は事故後も何も傷付いていないばかりか、元の状態に戻そうとしている。東電はまだ決まってもいないのに、村役場へ値上げを通知してきた。原発が止まると電気代が上がると脅しているのだ。原子力委員会が核燃料サイクルの評価を秘密会議で書き換えたのも、原子力ムラの正体があらわになっただけだ。

   原子力政策は戦前の軍閥と同じで、中央集権的で反民主的なシステムだ。再生可能エネルギーが全発電量の数パーセントしかないのも、原発を維持するために圧殺してきたから。原発は事故が起きればすぐ止まるが、発電を(再生エネなどによる)分散型にすれば、どこかで止まっても補うことができる。

   原発依存は時代遅れであり、疫病神、貧乏神だ。村は財政的に依存してきたが、今は決意している。東海村に原発はいらない」

   7月5日にビジネス情報誌『エルネオス』の取材で東海村・村上達也村長をインタビューしてきた。上野から「スーパーひたち」で1時間18分。日本で最初に原子の火がともった村はサツマイモ畑が点在する緑豊かな村である。

   海岸沿いにある東海第一原発(現在は運転を終了して廃炉作業に入っている)と東海第二原発周辺は警備が厳重で、撮影許可をとらないと写すことができない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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