夏のボーナスうらやましいねえ…三菱商事40代課長480万円
「週刊ポスト」の「有名企業80社 夏のボーナス」が興味深い。経団連がまとめた東証1部上場企業の今期の妥結状況を見ると、平均給与額は77万2000円あまりで、前年より率で3・54%、金額で2万8380円の減と、3年ぶりのマイナスになった。
東京電力は当然ながら昨夏の組合平均40万1000円がこの夏は支給なし。昨夏より19万1000円ダウンしたのはソニー。自動車では昨夏よりダウンしたのは日産自動車、マツダ、ホンダ。マツダは他社に比べて海外生産比率が低く、円高の影響をもろに受けてしまった。積水ハウスは大震災や電力供給不安による特需を追い風にして14万3900円のアップ。テレビ局では視聴率で低迷するフジテレビだが、ボーナスは気前がよく昨夏より1・8%アップの約140万円。
金融界も景気がよく、三菱東京UFJ銀行は40代前半の支店課長クラスで前年比5%アップの230万円前後。三井住友銀行も40代前半の支店課長クラスで約220万円だそうである。もっと驚くのは商社で、三菱商事は30代前半で約350万円、40代課長で約480万円。
この中で、おやっと思わされるのはJALとANAのボーナスの差である。JALが約67万円、ANAが約39万円。JALは大規模なリストラで業績が回復したためだというが、膨大な公的資金を投入したのも返していないし、税金さえ払っていないのだ。株券を紙切れにして多くの株主に迷惑をかけたのに、近々上場する話まである。浮かれるのがちと早過ぎはしないか。儲けたカネは運賃を安くしてお客に還元するという姿勢を見せるべきではないのか。ANAの人間たちは怒りをもって見ているに違いない。