「アノニマス」に国土交通省、財務省や民主党、自民党がサイバー攻撃された。アノニマスって何者なのか。「フカボリ」コーナーで街の人に聞いたところ、外国人は知っているが、日本の若い人は知らないという答えばかりだった。
「改正著作権法はネットの自由侵害」と主張
アノニマスが日本攻撃のターゲットにしたのは、海賊版ソフトの違法ダウンロードを罰する改正著作権法がネットの自由を侵害するということからだった。なぜか侵入したのは国交省の霞ケ浦河川事務所で、彼らのツイッターをチェックすると、こんなお詫びのコメントが入っていた。「昨日は忙しかった。でもちょっとミスをしました。誤爆ごめんな(笑)。やっぱり日本語は難しい」
霞ケ浦を霞が関と間違い誤爆してしまったらしいが、拙い日本語から外国人であることは間違いない。情報セキュリティーに詳しい専門家は、「インターネットの匿名の掲示板に集まる人たちからアノニマスが派生していると思う」と見ている。
ハッカーでなくハクティビストと呼ばれる活動家
キャスターの小倉智昭「改正著作権法だって、あまりにも映像や音楽を勝手にダウンロードするから法規制したわけじゃないですか。間違ってないでしょう、これ」
国際ジャーナリストの竹田圭吾は異論を唱えた。「改正著作権法は、ここまで刑罰化するのはちょっと議論の余地があると思う。この方法で拡大解釈すると、ありとあらゆるものが刑罰の対象として捉らえられかねない。こういう議論をしないまま簡単に法律を作ってしまった。
アノニマスのやっていることは、ハッカーでなく『ハクティビスト』といういい方をされていて、活動家の側面が強い。自由を束縛、制限するのは誰にとっても危険だぞという主張に共鳴する人が、一定の割合でいることを認識する必要がある」
小倉は言葉にこそ出さなかったが、それでも不満顔。たしかに自由は大切だが、なんでも自由では逆に不自由に繋がり、自らの首を絞めることにもなりかねない。