消費増税法案採決で70人を超える造反者を出した民主党はきょう2日(2012年7月)に始末をつけ、小沢一郎元代表は離党届を出し新党結成の構えだ。従うのは衆院で40人前後、参院で10数人とみられる。これでようやくスッキリした。
小沢はきのう岩手の地元に帰り、側近の知事らを前に「われわれの主張を実現するためには、どうすべきかの判断を2日にはする」と言った。もう完全な選挙ムード。支持者も集まった。「放射能が怖くて」と引きこもったのがウソのようだ。ところが、反対した議員たちは「もう一緒にはやれない」(三宅雪子)、「残って党を改革する」(川内博史)、「間違った政治の野田を代えないとダメになる」とまさに三者三様だ。
分党工作失敗で「問題は当面のカネ」
これに対して野田首相は30日、 「(造反には)厳正に対処する。同じ党で別の会派はありえない」と会派離脱を否定。同時に、小沢らの分党(政党交付金を分配)も否定した。きょうの役員会に自ら出て、処分案を決める意向だ。
週末3回も小沢と会談してダメだった輿石幹事長はおととい、地元の甲府で「かあちゃんがテレビ見るのも新聞読むのも嫌だ。あなたの悪口ばかりだといってる」と冴えないスピーチをしていた。たしかに、彼がテレビに映ると民主党支持率が下がるなんていわれている。
司会のみのもんた「(われわれは)輿石さんの悪口言ってる?」
柿崎明二(共同通信編集委員)「そう聞こえるんでしょう」
八塩圭子(学習院大特別客員教授)「密室でなんの話をしてるかわからない」
池田健三郎(評論家)「輿石さんが落としどころを探すという事柄じゃない」
みの「わかってると思うんだけどね」
輿石は「党を割らない」と言ったって、数だけいても足を引っ張る連中をかかえていてどうなる。やっぱり首相がうじうじしているからいけないのだろう。造反者は切る。これが筋だ。消費 増税の必要を訴える。造反派を論破する。この3年間、小沢が民主党のガンであったのは間違いないのだから、それこそ選挙口調で対抗しないと小沢報道に負ける。現に小沢のいう「国民のために」という抽象的な「正義」が一人歩きを始めているではないか。政党交付金なしで放り出して、「政界のウミを出す」と解散に踏み切って、選挙できれいさっぱり「小沢一派」が国会から消えるというのも、見たい選択肢のひとつだ。