「小泉進次郞新党」第1党!総選挙大胆予想―民主も自民も維新も入れたくない圧倒的多数派

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   消費税法案が衆議院で可決されたが、予想通りの小沢グループの造反で、これから先どうなるかはまだまだ不透明である。各誌、これからの政局を特集してはいるが、手探り状態である。「『民主党』ご臨終です!」(週刊新潮)、「失うもののない男 小沢一郎最後の賭け」(週刊朝日)、「『小沢新党』出るも地獄、残るも地獄」(週刊文春)。「週刊ポスト」だけが「妻・和子の手紙の真相 小沢家の悲劇」と文春の記事への疑義を呈しているのがやや異色である。

   小沢新党になれば「反増税・反原発」を掲げて選挙では有利な気がするが、世論調査ではそうなってはいないようだ。文春が独自に1000人アンケートしたところ、支持しないが71.8%で、支持するの28.2%を大きく上回っている。朝日新聞でも「期待しない」が78%だというから、国民の期待度はその程度なのであろう。これも妻・和子が人間的にも政治家としても恥ずべき人物だと書いたことが大きく影響しているはずだ。小沢の不徳の致すところである。

   しかし、困ったことに、有権者は消費税を含めた増税や原発再稼働への怒りをぶつけたくても、入れる政党がないのである。維新の会の橋下徹大阪市長はこうした事態を見ていて、自分たちの出番が近づいてきているとほくそえんでいるのではないか。これも嫌だという向きには社民党か共産党しかないようだが、小泉元首相の小泉進次郎が新党を立ち上げれば第1党間違いなしかもしれないな。

エアアジア社長「安いんだから我慢しろは違う。ウチは『乗って楽しい』です」

   今年は LCC(格安航空会社)元年といってもいい。今年3月にANA系列で関西空港を拠点とするピーチ・アビエーションが就航し、7月にJAL系列のジェットスター・ジャパン、8月からANA系列のエアアジア・ジャパンが就航する。

   エアアジアは成田と新千歳、福岡、沖縄便が8月から、10月から韓国・釜山、仁川便が飛び始める。一番安い成田―新千歳が4580円で、予約が埋まってくるに従って上がって行くシステムである。LCCというと座席が狭い、サービスが悪い、何だかんだと別料金を取られて、結局、大手航空会社とたいして変わらないのではないかというイメージが流布されているようだ。

   5月末にはこの業界のパイオニアであるスカイマークが利用者に配った「サービス・コンセプト」が大きな論議を呼んだ。「機内での苦情は受け付けません」などとあり、批判が噴出したためスカイマークはあわてて引っ込めた。不満のあるお客は消費者センターに連絡しろと書いて、消費者センターからも撤回を指示されてしまった。そのスカイマークの西久保愼一社長が「週刊現代」で、「批判されてもあえて言い続ける」と自分流の経営哲学について語っている。

「われわれは、JALやANAといった大手と運賃競争をするために世に出てきたベンチャーです。最大のサービスは運賃の安さ。客室乗務員が愛想笑いを浮かべながら提供する表面的なサービスより、運賃で勝負しようというスタンスで経営をしてきました。第一、われわれはサービス業者ではなく輸送業者です。『運賃以外のサービス』と言ってもおのずと限度があります。平たく言えば、新幹線に乗車したときに受けるサービスをイメージしてもらえたらなと思うんです」

   しつこくクレームをする客には、他の客に迷惑になるし運行にも影響するから、「だからそういうときには当然、かなり強い口調で『出て行ってください』と言います」と言い切る。飛行機を降りた後でもクレームを続ける客がいると、係員がその客に占有されてしまうし、次のフライトまでの時間が他社に比べて15分ほど短いから、ヘビークレームに対応する余裕がないのだとも話している。

   コストもサービスも切り詰め、安いのだから文句をいうなというコンセプトが、他国ならいざ知らず、日本の乗客に受け入れられるのだろうか。

   ちなみに、今年8月から運行を始めるANA系列のエアアジア・ジャパン・岩片和行社長は、ビジネス情報誌「エルネオス」の私のインタビューでこう答えている。

「われわれはまったく逆のことを考えていて、余計な人手が必要になったりコストがかかったりということでない限りは、精一杯お客様に楽しんでいただくのがわれわれの基本ですから、乗って楽しい、おもしろい、思い出に残る、いっしょに元気になれる、そういうサービスができないかなと考えています。
    もちろん第一義的にわれわれがやらなければならないのは、コストを下げて安い値段で提供して利益を出すことです。だけど安いだけでは消費者は関心をもってくれません。コストをかけずにどうやって付加価値を高めるか、会社としての企業価値は尽きるところ人だと思います。私たちは折り返し時間も限られていて機内も広いわけではないし、お客様にも協力していただかなければならないこともたくさんあります。だから大手と同じようにできることもあればできないこともある。だけどもそれと無駄なサービスはしなくてもいいという発想を持つのはまったく違います。われわれは機内でどうやってお客様に楽しんでいただこうかということに知恵を絞る。エアアジアって他とは違うんだという印象を持って帰っていただいて、初めてリピーターが得られるんです」

   日本でも始まったLCC戦争だが、格安競争のために安全がおろそかにならないよう、くれぐれもお願いしたい。

本当は「国民総幸福」なんかじゃないブータン―ローン漬け、核家族化、貧困医療

   「AERA」の記者が20日間ブータンにいて取材をしたルポがおもしろい。人口70万人。大家族で、みんなで助け合う生活をし、来世でも人間に生まれ変わるために日々お祈りするブータンに、日本人の多くは古き良き伝統が残った国と評価するが、この国も消費経済の波が押し寄せ、貧富の格差は広がり、インターネットの普及により、他国の生活をあこがれる若者たちが増えているというのだ。

   ブータンの首都ティンプーは住宅建設ラッシュと急増したクルマによる渋滞で、のどかなイメージが失われていると記者は書いている。しかも、クルマも住宅もローンで買うから、政府はこの4月に新規ローンの凍結を命じた。

「ブータンでは貨幣経済が一気に浸透してしまったので、人々がお金についての知識をまだ十分に身につけていないのです。また、ブータン人は来世を信じ死を身近に感じるからこそ今を明るく楽しむという姿勢がある。そのためローンを気軽に借りることにつながってしまったのではないでしょうか」(現地に住む高橋孝郎)

   核家族を好む世代も増え、プライバシーを保ちたいために親とは一緒に住まない若い世代も増えているようだ。都市の人口の増加、都市と農村の貧富の格差。医療費は無償だが、ティンプーの国立総合病院では毎朝7時頃から200人もの列ができ、それがいやならお金を払えと、待ち時間のない窓口が病院内にできたそうだ。高額なプライベートクリニックも近く市内にできるそうだが、この開設には元政府高官が関わっているという。

   王立ブータン研究所が10年に実施した国民の意識調査によると、「幸せ」と定義された人は41%しかいなかったという。以前の国勢調査とは調査方法が違うので単純比較はできないが、やはり10年の調査で87・8%が「この数年で大多数のブータン人が、物質的な豊かさに関心を持つようになった」そうである。また、ブータンには全国で180人余りの医師がいるそうだが、小児科医は7人だけで、機器も不足していると指摘するのは国立総合病院に勤務する西澤和子だ。

   ブータンは貿易のほとんどをインドに頼っているため、貿易赤字が拡大してインドルピーが足りなくなりインフレが始まっている。ブータンも市場経済と無縁ということはなく、その波の中でブータンの国民総幸福(GNH)がどうなっていくのか、心配ではある。

「週刊ポスト」久しぶりのヘアヌード…月船さらら37歳セクシーだぞォ

   このところやわらかい記事に生彩がないと書いてきたが、今週のポストにやや変化の兆しがある。巻末のカラーグラビア「女優 月船さらら」という、北野武の「アウトレイジ ビヨンド」に出た37歳の女優のセクシーグラビアがそれである。

   ポストはだいぶ前にもうヘア・ヌードはやりませんと宣言している。それだけではないだろうが、部数が落ちてしまったが、このグラビアにはかすかだが、ヘアらしきものがパンティ越しだが写っているのだ。それも2か所ある。これは単なる編集長の気まぐれか、部数低下に歯止めがかからないための苦肉の策か。まだわからないが、軟派記事ウオッチャーとしては注意して見ていきたい。

   現代の「理系のセックス」はタイトルはいいが内容はイマイチ。もう一踏ん張りしておくれ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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