26日(2012年6月)の社会保障・税一体改革関連法案の採決を控えて、この週末は野田首相を始めとした民主党執行部は造反派の切り崩しに躍起だった。前原政調会長は「この法案は野田総理が政治生命をかけるとしている重要な法案。一般の法案とは違い覚悟が必要なテーマだ」と強気で語ったが、岡田副総理は「携帯に電話してもほとんどが留守番電話。コールバックをしてくれる人もいるが、その数は少ない」と、説得工作が思うように進まなかったことを明らかにした。
ある中間派議員は「野田総理から携帯に直接電話があり、重要な法案なのでぜひとも協力して欲しいという要請だった。でも、自分は態度をまだ決めかねている」と語る。
衆院採決「反対は60人超えても、離党は50人いくかどうか」
首相官邸キャップの山崎陽弘記者「先週までは造反組は50人に達するかどうかと言われていましたが、鳩山元総理の法案反対の意思表明もあり、鳩山グループの中からも反対という動きが始まっています。現時点では反対派54人前後、棄権や欠席を入れた造反派は65人から70人と見られています」
司会の羽鳥慎一「60人すべてが小沢さんたちの新党結成に参加という可能性は?」
山崎「全員が新党に移行するという可能性は低いと見られています。多くても50人に達するかどうかです」
コメンテーターの青木理(ジャーナリスト)は「法案を政争の具にはしないと野田総理は語っていた。しかし、今や最大の政争になってしまった」
総選挙が近いと見ているから「造反組」が増えているのだろう。選挙では「私は増税に反対しました」と訴えた方が有権者の受けはいいからだが、野田が解散・総選挙を年明けまで先延ばししたら、飛び出した議員はカネが続かず干上がってしまう。