歌舞伎の中村勘三郎(57) がきのう18日(2012年6月)、食道がんであることを明した。治療のため休養に入り、9月大阪、10月名古屋で行なわれる「勘九郎襲名披露」の公演には出演しない意向という。
報道機関にへ送られてきた「お知らせ」では、「57歳の誕生日会でどんちゃん騒ぎをした後のことで、私自身も大変驚いちゃいました。復帰に向けて治療に専念いたします。皆様方にご迷惑をおかけ致します事を深くお詫び申し上げます」とあった。
長男・中村勘九郎と次男・中村七之助は連名で、「1日も早く皆様に舞台を見ていただけるよう、父も治療に専念いたします。いま暫くあたたかく見守ってください」とコメントを出した。
危険因子は「喫煙」「酒」「香辛料」
勘三郎は先月30日、定期検診で初期の食道がんが発見されたという。7か月にわたる「平成中村座」のロングラン公演を終えたばかりだった。去年1月に疲労が原因と見られる「難聴」で舞台を降板、復帰したのが8月だった。このとき、サザンオールスターズの桑田佳祐からの手紙で勇気づけられたと明かしていた。手紙には食道がんを乗り越えたことが書かれていて、勘三郎は「同い年で食道がんというのはショックだった」と話した。
医師の森田豊氏は「食道がんは最近多くなっている」という。50歳以上に多く、男女比は6対1と圧倒的に男性だ。発症数は年9000人から1万人で、胃がんの10分の1程度。危険因子は喫煙と飲酒。両方やると危険率は10倍。 森田医師は「酒を飲んで赤くなる人、弱い人は食道がんになりやすい、日本人の30%」という。 あともうひとつは香辛料の強い食事。「はぁー」とスタジオから意味不明の声が漏れた。司会のみのもんたは胸のあたりに手をやる。
食道を切り取り胃を引っ張り上げる手術
治療法はいろいろあるが、勘三郎は休養が長いのでおそらく外科手術であろうという。食道を切り取って胃を引っ張り上げるので、慣れるまで時間がかかるということらしい。みのが「早期発見、早期治療だから100パーセント大丈夫でしょ?」ときわどい事を聞いた。これに森田医師は「食道がんは転移していることが多いが、報道では早期というので完治する可能性が高い」と正直に答えていた。
アナウンサーの加藤シルビア「復帰の時期は?」
森田「1か月の入院で、復帰は桑田さんの例もそうだったが、5、6か月」
食道がんでは、2010年にも紙指揮者の小沢征爾が復帰を果たしている。いま76歳。勘三郎はまだ57歳だ。桑田は手紙で「不肖の同級生」と書いていたそうだ。こういうものはどんどんあやかった方がいい。