関西電力大飯原発3、4号機の再稼働できのう14日(2012年6月)、 地元おおい町の時岡忍町長が西川一誠・福井県知事に「容認」を伝えた。知事は近く野田首相に県としての「容認」を伝える見通しだ。早ければ7月下旬にも再稼働となる。
「はじめに運転再開ありき」の安全基準
この問題は野田が6月8日に「国民の生活を守るために再稼働すべきというのが私の判断」と語って流れが決まった。反対していた関西広域連合の自治体も容認にカジを切ったが、橋下徹・大阪市長は「安全性が確認されていないのに原発を動かすんだから、例外中の例外です」と期間限定を主張している。
その安全のほどはどうなのか。スタジオに再稼働を妥当とする諸葛宗男・東大大学院特任教授から慎重派の大阪府市統合本部の古賀茂明・特別顧問が並んだ。再稼働の条件を検証しようというわけだ。
司会のみのもんた「原発の下に活断層の可能性があるといますが」
諸葛「これまでの調査ではなかったが、そういう指摘があれば調べる必要はある」
古賀「技術が進歩したから。でなくても、あそこは複雑な地形でしょ。過去に地殻変動があったのは素人でもわかる」
さて安全性だ。諸葛は「福島と同じことが起こっても大丈夫」という。安全項目は30ほどあるが、うち福島で問題になったのは3つ。(1) 電源喪失(2)冷却機能喪失(3)重要機器への浸水だ。大飯ではこれに備えているという。考え方は、再発防止、起こった時の対策、事故への備えの3段階。従来の安全神話から脱却して備えるというものだ。ただ、3番目のところは免震重要棟などまだ整っていないという。
しかし、古賀は「動かすためのお安全基準だ」という。班目春樹・原子力安全委員長は今回の対策を「(事故を)福島型に限定したもので残念だ」といっているからだ。