平均年齢は84歳。80歳以下は入団不可。「90代は宝と呼ばれ、80代が正式メンバー。70代が予備軍で、60代は使い走りとされています」と司会の羽鳥慎一は紹介した。「週刊人物大辞典」コーナーに登場したのは、沖縄・石垣島からさらにフェリーで25分かかる小浜島にあるオバア合唱団だ。
「未亡人の一人暮らしは寂しいから始めた」
小浜島の人口は約600人。のんびりとした離島で、島には信号もない。オバアだけの合唱団が活動を始めたのは今から11年前だ。結成のきっかけを作った花城キミさんは、「未亡人の一人暮らしは寂しいでしょう。何か集まりを作ってはどうかと役場から相談された」と話す。花城は80歳以上の高齢者を対象に月に1度の食事会を始めた。
「でも、どうせ集まるなら歌や踊りを練習して、地元のイベントやお祭りでも披露しようということになり合唱団が誕生しました」
島のリゾートホテルで合唱のライブ活動を行っていてる歌手のつちだきくおさんは、「冗談で一緒にやろうかといったら、即座にやろうという答えが返って来た。それも合唱団結成の一つのきっかけになったようです」と言う。
入団式にはウェディングドレス着用がしきたり
合唱団入団にはしきたりがある。入団式の際にウェディングドレスを着るというものだ。オバアたちが若い頃、沖縄は戦場となり、結婚式など挙げようもなかった人が多いからだ。あるオバアは「昔はね、家庭を守るのが精一杯。戦後も芋だけでお米は食べられなかった。水もなかったよ」と話す。
コメンテーターの藤巻幸大(カリスマバイヤー)「オバアちゃんたちの姿を見ていると、人生の絶頂期は年齢に関係ないものだとしみじみ感じますね」
吉永みち子(作家)「一人で泣くことはできても、笑うことはできない。こうやって仲間と一緒にいることが元気のもとになっているんですね」
つちださんは合唱団の世話役もやっていて、「最終的な目標はハリウッド公演です」なんて話している。正式メンバーに、予備メンバーがいるなんて、AKB48のオバア版だね。