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河本準一ダシに生活保護差別・偏見のいや~な空気

   お笑い芸人の河本準一の母親が生活保護をもらっていたことで、生活保護受給者への冷たい目線と空気が危険だと、この欄でも書いてきたが、ようやく朝日と「週刊ポスト」がそうした風潮に警鐘を鳴らす記事を書いている。朝日では自立生活サポートセンターの稲葉剛がこういっている。

「河本氏のように極端な例をもとに制度を見直せば、ますますハードルが高くなり、本当に保護が必要な人が申請しづらくなってしまいます」

   ポストは小久保哲郎弁護士にこう語らせている。

「河本さんの件は、生活保護制度が誰のためにあるのかという根本的な問題が無視され、『生活保護は悪だ』という話にすり替えられつつある。実際、生活保護相談を受け付ける支援者団体には、『相談をしにくくなった』という電話が増えています。本当に支援を必要とする人たちが最大の被害者ということになりかねません」

   不正受給者は摘発して、生活保護の水準は現状維持かアップすることこそ喫緊の課題だと思うのだが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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