内閣改造の次は「輿石幹事長外し」野田首相切れるか!民自協議2枚目カード

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   野田首相はきのう4日(2012年6月)、第2次の内閣改造に踏み切った。問責決議を受けた防衛、国交相のほか、先の中国スパイ事件などとのかかわりで5人の大臣を入れ替えた。首相が「国会審議の環境整備をするべく」といった通り、自民との政策協議入りの前提のひとつだ。国会会期中の改造というのも異例。通常は官房長官がやる閣僚の発表も野田がやった。「内閣の機能強化という視点で」といったが、そんなものだれも信じまい。

森本敏防衛相「普天間問題は従来路線に引き戻し」

   なかで注目が、民間からの起用となった防衛相だ。2代続いて「素人」と非難されたが、とくに田中直紀大臣はひどかった。それにくらべれば、拓殖大教授の森本敏氏(71)はれっきとした専門家。野田もわざわざ「安全保障のわが国の第一人者のお一人でございます」と紹介した。防衛大から航空自衛隊、外務省を経て研究者になった。麻生内閣のとき防衛大臣補佐官も務めた保守派の論客だ。

   すると今度は「民間人」に疑問符だ。防衛相幹部は「知識があるのと閣内で政治を動かしていくのは別ものだ」。自民党は石原伸晃幹事長が「安全保障は国の一番の根幹。党内から人間を出せないのか」。元防衛相の石破茂・前政調会長も「他の大臣と違って文民統制を考えたとき、政治家でないと国民に直接責任が負えない」。与党からも、一川保夫・元防衛相が「あれでいいのかなという感じはちょっとしますけど」。まあ、一川の気持ちはわかるが、これらは大方メディアがむりやりいわせたものだ。

   当の森本は「先進国の中では国会議員でないケースもある。シビリアンコントロールの趣旨を損なうものではない」と反論する。むしろ文句をつけるのなら、森本が保守的で改憲論者である点だろう。沖縄問題でも、さっそく普天間は従来路線になりそうだ。アメリカではすでに新しい動きがあるというのに。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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