「サクラサイト」こうして騙された!有名タレントのメールと思い込んで400万円

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   先月23日(2012年5月)にも伝えた「サクラサイト」の第2弾だ。有名人を騙ってメールを送り、有料サイトに誘導してカネを巻き上げるのは同じだが、ちょっと違う手口もあるという。

   国民生活センターへの相談件数は07年は651件だったが、11年 は6164件にはねあがっている。街で聞いてみても、30人 中15人が「その種のメールを受け取ったことがある」と答えた。「けさも来た」というのもあった。弁護士によると、被害にあうのは素直な性格の人、年齢は20代から80代に及ぶという。

巧妙な誘い文句「きょうのテレビ見てくれた?」

   関東の40代の男性は、はじめ女性タレントのマネージャーを名乗るメールが来た。「アイドルが悩んでいるので相談に乗ってやって」という。半信半疑だったが、そのうち事務所の社長を名乗るメール、ついに本人からメールと続いた。びっくりしたが、嬉しくもなって、いわれるままに有料の「メール交換サイト」(1通500円)を経由するようになり、月に20~30万円にもなった。それでも信じていたのは、メールの文章が巧妙だったからだという。テレビ出演やコンサートのあと、「どうだった?」といった語り口。昼夜を問わず、返さないと「なぜ?」と催促された。

   1か月後、友人から「サクラがいるよ」といわれて気がついた。被害額は400万円になっていた。専門家は「だれでも人の役に立ちたいという意識はある。そこが狙い」という。

   20代の女性の手口はまた違った。副業のアルバイトをネットで探していたら、紹介サイトがあった。中に「男性会員の悩み相談」というのがあったので、登録したところ、すぐに広告会社の社長サクマというメールが来た。悩みに受け答えをして日に20通余。これが1週間過ぎたころ、感謝のメールに「謝礼を30万円受け取ってもらいたい」と言ってきた。ただし、それまで無料だった紹介サイト経由のメールが、以後はポイントが必要という。3000円だった。払い込んだ。さらに個人情報(銀行口座など)のやり取りにはメダル(2万円)が必要という。

   ミソはもうひとつある。そのサクマという男は「負担はボクだけかと思っていたら、あなたにも負担させちゃうとは知らなかった。すみませ ん」と被害者を装っていた。しかも、口座番号を伝えようとするたびに、「パスワードが違う」などと失敗。そのつどメダルを購入するはめになった。男性は「もう決済しちゃった。あとでその分上乗せします」という。結局、被害額は80万円になった。

   それでも男性を疑わなかったのは、相手も被害者だと思い込まされていたからだ。巧みだった。半月ほどして「ネットで紹介サイト」と「サクマ」を検索したら、被害者がたくさんいた。「そこでやっとわかった」という。

詐欺の立証難しくハードル高い損害賠償

   弁護士がアドバイスする対策はシンプルだ。「注意する」「お金のかかるものはやらない」「芸能人?ありえない」

   司会の加藤浩次「自分で入っていたところ網が張られていたと」

   キャスターのテリー伊藤「芸能人のとは違いますね」

   八代英輝(弁護士)が「私にも何回か来たことがある。相談に応じていると、有料サイトに誘導されるので気がつくが、サイトと書き込みしている人間がグルだと立証できないと損害賠償とかできないでしょう。そこのハードルが高いので、だまされないことが一番」という。

   テリー「芸能人の方は?」

   八代「(だまされるのは)真面目な人が多いんですよね」

   レポーターの大竹真によると、「サクラサイト」には「子どもの病気」「会社経営」「被災地支援」「婚約者のふりをして」など、さまざまなバリエーションがあるらしい。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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