橋下徹大阪市長はきのう31日(2012年5月)、「うわべばかりを言っていても始まらない。事実上の容認です」と関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を容認した。司会のみのもんたは「いったい、この人に何が起きたのだろう」と首をひねる。
「朝ズバッ!」によると、橋下は3月下旬に「民主党政権が再稼働で来るなら大阪市は反対のオプションを示す。最後は総選挙で決着をつければよい」とぶち上げ、4月には「次の選挙で民主党政権には代わってもらう」と安全評価(ストレステスト)の結果だけで再稼働を判断しようとする野田佳彦首相に不満を爆発させた。変化が見えはじめたのは5月中旬に開かれた関西広域連合の会合で、橋下は細野原発事故担当相を前に1~3か月だけの限定稼働に言及、落としどころを探り始めた。
一市長にできるのか…9月には大飯再停止
橋下の参謀と言われる大阪府市統合本部特別顧問の古賀茂明がスタジオに出演して、橋下の腹の内を解説した。「関西広域連合は一つにまとまって行動しようとしていたが、それぞれの思いは違っていた。なかには再稼働容認という人もいた」
与良正男(毎日新聞論説委員)「暫定的とはいえ、再稼働を容認するのは、これまでの言動から考えると理屈に合わないことではないか」
古賀「橋本市長の中にはピークが過ぎた9月には大飯を止めるという思惑がある。ピーク時のみ稼働させるのは仕方がないと考えたようだ」
みの「長いものには巻かれろということですか。大阪、京都、滋賀がもう少し頑張ったら、状況は違う展開になっていたはずだと思いますよ」
古賀「政府はすべての原発を再稼働させようとしている。それだけは何としてもやめさせなければという強い思いが橋下市長にはある」
吉越浩一郎(元トリンプ社長)は「橋下さんはこれまでにいろいろなものを積み上げてきた。それなのに、ここに来ての方針転換したら、要は負けたということですね」と語る。
もともと、橋下は派手にアドバルーンをぶっちあげておいて尻すぼみになるパターンは少なくない。次の選挙では台風の目になるといわれている橋下・維新の会だが、化けの皮が剥がれはじめたということか。