7月(2012年)から家庭向け電気料金の大幅値上げを申請している東京電力が、値上げで得た収入分で今冬から社員のボーナスを復活させるという。これには、街の声や番組コメンテーターから「合理化もコスト削減も十分やっていないのに、とんでもない」と批判が噴出した。まあ、当然である。
「特別管理職25%、一般社員20%削ってますから…」
東電によると、支給を見送っているボーナスを今冬から復活し、その額は12年度冬が約147億円、13、14年度夏・冬あわせて約290億円ずつ、14年度までの3年分合計で734億円を計上している。原資は電気料金の値上げによる収入という。
番組リポーターが東電の記者会見で、「損害賠償も満足に進まないなかで、自分たちだけボーナスを受け取るのはどういう神経か」と質したが、東電は「給与を特別管理職で25%、一般社員で20%と、年収ベースでの減額を行っている。それに基づいて月収、賞与と振り替えますと、この金額になります」としれっと言う。現行の給与減額は続けるが、その減額分をボーナス支給である程度埋め合わせるという意味なのだろう。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト