6億円詐欺慶大生―ポケットに200万円札束、超高級ドイツ車運転手は父親
新潮の注目記事は「6億円を集めて逃げた『慶大生』の華麗な生活」。この「事件」は、戦後の混乱期に東大生が引き起こしたヤミ金融事件、世にいう「光クラブ事件」を思い起こさせると冒頭で書いている。22歳の慶大生がどうやって6億円も集められたのだろうか。都内に住む43歳の会社経営者は、知人にも紹介して4人で3億5000万円投資したというから、6億円という数字は信憑性があるようだ。
慶大生は東京・日本橋兜町に事務所を構え、コンピュータで東証1部上場企業の株を運用するシステムを開発し、元本保証の上に、必ず儲かると話して、投資させていたという。そんな話に騙される人間がまだいたことにも驚くが、「(慶大生は)財布を持ち歩かず、いつもスーツの内ポケットに200万円ほどを裸で忍ばせていた。『友達の誕生会で六本木のキャバクラを貸し切りにして、200万~300万円使った』『代々木公園で花見をした時、ドンペリなどのシャンパンを50本持っていったがほとんど飲まずに捨てた』『福島県の工場に投資しているため、東日本大震災以後はヘリをチャーターして東京と往復している』などと言っていました」(知人)という。
車は4000万円は下らないドイツのマイバッハをはじめ、BMW、メルセデス・ベンツ、リンカーン・タウンカーなどを持ち、投資家たちに運転手付きで貸していたという。笑えることに、その運転手というのが慶大生の父親だったのだ。
「事件」が発覚して、被害者たちが東京地裁に民事提訴すると、慶大生は秘書役だった女子大卒の子と海外に高飛びして、シンガポールからマレーシアにいるという情報がある。運転主役をやっていた父親は新潮の取材に対して、「息子がやったことですから、関係ありません。親であっても、親じゃない」などと訳のわからない弁明をしている。
「光クラブ事件」は主犯の山崎晃嗣が服毒自殺して幕を閉じるが、平成版はどういうエンディングを迎えるのだろうか。