電気料金「取れるとこから…」企業向け11円、家庭用22円

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   野田首相が「原発ゼロ状態がこのまま続けば、国民生活や経済活動に大きな支障が出る」と答弁していることについて、司会のみのもんたが「首相は本気で原発再稼働を考えているのでしょうか」とコメンテーターの与良正男(毎日新聞論説委員)に聞いた。

   与良は苦笑しながら「何が何でも原発を再稼働させるのだということが顔に書いてある」

販売比率と利益比率逆転

   「朝ズバッ!」は大飯原発から半径30キロ圏内にある滋賀県高島市と京都府舞鶴市のそれぞれの住民50人に聞いた。アナウンサーの加藤シルビアは「どちらの市の住民も、半数以上が再稼働には反対でした」と伝える。野田は原発ゼロでは電気料金も大幅に上がって、家計を直撃するというのだが、みのは呆れ顔でこう言う。「東電の年間利益のうち9割が家庭用電気料金。企業向け電気料金による利益はたったの1割ということが明らかになりました」

   加藤「年間の電力の販売比率は企業向けが62%、家庭用が38%ですが、利益では逆転しています。企業向け電気料金は1キロワット時11円ですが、家庭用は22円と2倍で、この差が利益を生み出しています」

   みの「取れるところから取るということか」

   与良「企業向けの電気料金では自由化が進んでいるが、家庭用は自由化されていない。この構造が問題ですよ」

   こうした利益構造の問題点は昨秋(2011年)に指摘されており、経済産業省は2000年の電力料金自由化が始まったときから電力会社の利益構造を知っていた。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「一般家庭は電力会社を選べません。言い値で買わされる環境に置かれているわけです。今回の問題の元凶はここにあります」と話す。

   経団連や大手企業経営者が原発再稼働の尻を叩き、料金値上げに抵抗しているのは、「これまで通りに安い電気を回せ。そのツケは一般家庭と原発に押しつけろ」ということだ。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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