「とくダネ!」トンデモ勘違い―電気料金値上げで全世帯が「時間別」!?

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   東京電力が家庭向け電気料金の値上げを申請した。「これにより(夏の)午後1時から午後4時のピーク時は、ほかの時間帯より1.8倍も高くなるというんです」と田中大貴アナが言う。

   番組で「変更後の電気料金」として説明された内容は、ピーク時の料金は午前7時~午後11時(ピーク時除く)の約1.8倍の53.29円(1キロワットあたり)。午後11~午前7時はかわりに12.13円と安い云々。これは東京電力のサイトの料金メニューにも掲載されている新料金プラン「ピークシフトプラン」に該当すると思われる。

   他の報道では、この新プランについて、東電が料金値上げとともに「希望者」が「選択できる」「プランを設けた」などの記述がある。朝日新聞では「新料金を選べば節電によって電気代を抑えられる可能性があり、値上げへの反発を和らげるねらい」と書いてある。

新料金プラン「ピークシフトプラン」はオプション契約

   ところが番組では、ピークシフトプランが利用者が希望して加入するオプション的なものであることには不思議とまったく触れず、視聴者が東電の家庭向け契約者はみな強制的に新プランに移行させられると勘違いしそうな伝えっぷりなのである。

   「ボクね、人道的にどうなのかと思うんですよ」と司会の小倉智昭が言う。「細々と暮らしている一人暮らしの御老人が、電気代が高いからといって、真夏の一番暑い時期にクーラーをとめて亡くなったりするんじゃないか」

   さまざまの情報を総合すると、いまのところ、自ら特に希望しない限りは、時間帯ごとの料金設定にはならず、一番暑い時間帯だけ料金が高くなることもないと思われる。「とくダネ!」だけを鵜呑みにしていると、間違った認識からクーラーをとめてしまう心配があるのかもだ。

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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