東電7月からの値上げ申請―いまひとつわからない算出根拠

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   東京電力は家庭向け電気料金を7月から平均10.28%値上げすると経済産業省に申請した。申請通り認められれば、値上げ後の1キロワット時当たりの料金は平均2.40円上がり、25.74円になる。東電の試算によれば、毎月の利用量が290キロワット時の標準的な世帯で、ひと月当たりの負担額が現在と比べて480円(6.9%)増の7453円になるという。

世界でも5番目に高い電気料金

   コメンテーターの八塩圭子(学習院大学特別客員教授)は「東電は月に480円と言っているけど、本当にそれだけで済むのでしょうか。たとえ480円でも年間では5000円以上となり、家計には大きな痛手です。小さな子供がいる家庭や、高齢者には夏のエアコンはかかせない」と心配する。柿崎明二(共同通信記者)は「「値上げの根拠が明らかにされていない。多くの企業がリストラなどで経営の健全化に努力しているのに、東電にはそんな姿勢が見えない。まずは自分の身を削るべきだ」と批判した。

   池田健三郎(経済評論家)「日本の電気料金は今でも世界で5番目に高い。さらに、その電気料金が値上げされればいろいろな商品のコストアップにつながり値上げが起きます。商品の値上げが起きれば、デフレからいきなりインフレに突入する。給料などの収入は上がらないのに、物の値段だけが上がる。そんな事態は絶対に避けるべきです」

   アナウンサーの加藤シルビアは値上げ後の料金節約策として、「ピーク時の午前11時から午後4時にはエアコンは使わず扇風機を使用。洗濯機や炊飯器の使用時にはタイマーをかけると節約できると奨励しています」と説明する。でも、それって電力不足に対する対策であって、家庭の電気料金節約という話とは違うのではないか。

文   ナオジン
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