「恥ずかしい話ですが、名前も知らなかった」
金曜日恒例の「週刊人物大辞典」コーナーで、司会の羽鳥慎一がこう切り出してバドミントンの田児賢一選手(22)を取り上げた。どんな選手なのか。バドミントン全日本総合選手権の男子シングルスで4連覇中で、全英オープン(2010年)準優勝の実績を持ち、ロンドン五輪で最もメダルに近い男だという。
全英オープンで世界ランク1位破って準優勝
田児が日本のバドミントン界のトップに躍り出たのは、08年の全日本総合選手権大会の男子シングルス決勝だった。全日本総合選手権4連覇のエース、佐藤翔治選手(当時26)を相手に、初速400キロを超えるスマッシュをコントロールする多彩なショットで佐藤を翻弄し、史上最年少19歳で優勝した。
世界を驚かせたのは、その2年後に行われた全英オープン(2010年)の男子シングルス準決勝だ。元世界ランク1位の中国の鮑春来選手(当時27)を変幻自在のプレーで破り決勝進出した。全英オープン男子シングルスで日本人が決勝進出したのは44年ぶりで、その華麗なプレーは「中国人のファンさえも、質の高いプレーに拍手を送っています」と実況されたほどだったという。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト