強制起訴された民主党の小沢元代表の無罪判決に対し、検察官役の指定弁護士が控訴に踏み切った。狙いはいったい何なのか。土台が崩れている裁判なのに、新証拠も期待できぬまま控訴して何を争うのか疑問がわく。
高裁で逆転判決「まったくないとは言えない」程度
1審の無罪判決が、まったくの白ではなく灰色っぽい言い回しだったのが後を引いたのか、控訴に踏み切った理由について指定弁護士は「1審には看過できない事実誤認があって、十分修正可能だと判断した」という。
では、1審判決を覆せる自信はあるのか。指定弁護士は「5割以上の確度がある」と胸を張ったが、弁護士の田中喜代重(元検事)は「裁判官次第。状況により、高裁の裁判官によっては、共謀性があるんじゃないのと判断する可能性はないとは言えない」程度という。
タレントの松尾貴史から強い疑問の声が出た。「何で控訴するようなことが起きるのか。起訴できなくて検察が諦めたものを、顔の見えない検察審査会の人たちが無理やりに起訴して、出てきた資料はインチキなものだった。この先、政治家を活動させないように枷をはめておく。この状況は何なんだと思う」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト