運転手の河野「バス4台持って自分でも会社」
不可解なのは月600万円の売り上げがありながら、河野はなぜ1日1万円の陸援隊の仕事を請け負ったのか。名義を借りるためだ。バスツアーの運行許可を受けていない河野は昨年8月、所有する4台のバスを陸援隊に持ち込み、名義を借りて白バス営業を続けたらしい。社長は「自分としては名義貸しを行ったつもりはないし、名義料をもらった事実もない」と弁明しているが、運転手仲間は「そう言うしかないでしょう。自分が取り調べの立場になっちゃいますからね」という。名義を借りている手前、割の合わない仕事でも断れない主従関係にあったようだ。
小泉構造改革で規制緩和されて以来、2010年には4492社と2倍近い数に増えた貸切バスの事業所が、こうした危険を承知で綱渡り営業を続けている思うとゾッとする。
コメンテーターの青木理(元共同通信記者)「規制緩和が正しかったのかどうか、他にこうした業者があるのかないのか、何もしてこなかった国交省の不作為はきちんと追及しないといけない」
石原良純(気象予報士)は「この瞬間もバスは走っていますからね」と身震いしていた。
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト