事件事故の多かったゴールデンウィークが終わり、けさ7日(2012年5月)の「とくダネ!」はひょうや竜巻、雷など異常な気象と災害の報道に時間を割いて、北海道電力・泊原発3号機が止まって国内の原発が全部停止したというニュースはわりとひっそりと伝えられた。出演者からは、夏の電力不足や再稼働問題について、どちらかといえば産業経済(新聞)的なコメントが聞かれた。
「短期的な問題と将来的な問題を分けて議論」
「需給についての議論はあるが、この夏に限っていえば、ニッポン全体で足りないことは事実。短期的な問題と将来的な問題を分けて、冷静な議論をきちんとしていきたいと思いますね」(夏野剛・慶応大学特別招聘教授)
以前、原発再稼働の容認を示唆したとも取れる曖昧な発言で、ごく一部の話題となった司会の小倉智昭は、「地方の経済は原発に依存している地域もありますし、そういうことも含めて考えていかないとダメでしょうね」とだけ述べた。
それにしても、言いたい放題のコメンテイター陣(番組EPGより)をそろえてるはずのこの番組にしては、回りくどい言い方ばかりだ。このまま原発を廃せよとか、原発を再稼働しろといったゼロ・イチな、明快な主張は聞かれなかった。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト