ごまかし効かない演技…力量試される役者たち
セリフがないということは、役者にとっても演技にごまかしが効かなくなるということ。その点でも見どころの多い映画である。とくにジョージを演じたジャン・デュジャルダンの表現の豊かさは抜群で、コミカルなボディーランゲージとコロコロとかわる表情(なかでも茶目っ気たっぷりの笑顔は最高!)には、ここ最近観た映画にはない興奮を覚えた。さらに、ジョージの愛犬を演じたジャック・ラッセルテリアのアギーも、この映画で第64回カンヌ国際映画祭パルムドッグ賞を受賞しただけのことはあり、聞きしに勝るすばらしい演技力。スクリーンを大いに盛り立ててくれている。
とにかく映画館で観ないと本当にもったいない作品。「DVDで…」などと言わず、ぜひ映画館の静かな暗闇の中で観ることを強くおススメする。
バード
おススメ度:☆☆☆☆☆