資金管理団体の土地購入をめぐって政治資金規正法違反に問われていた小沢一郎・民主党元代表の裁判で、東京地裁はきょう26日(2012年4月)に無罪の判決を言い渡した。
この日の「スッキリ!!」は特番に切り替わってお役御免となったのだが、「とっちゃん坊や」の本村健太郎(弁護士)が珍しく法律家の顔になっていた。判決直前に「10分後には判決が出ますが、おそらく判決は、『被告人は無罪』になる」。理由は「証拠が足らなかった」と断言した。
限りなく黒に近いグレー「疑わしきは被告の利益に」
本村は続ける。「(秘書だった)石川議員が虚偽記載を(小沢氏が)了承していたとする検察調書が証拠採用されなかった。疑わしきは被告人の利益には刑事裁判の鉄則。限りなくクロに近いグレーだと思うが、この場合は無罪判決を出すしかない。それがいまのルールですから」
キャスターのテリー伊藤が「小沢さんの立場が強くなって発言力が増す。消費税にも反対してるからどうなるか」と力説したが、判決前だけに言葉が覚束ない。本村はなおも、「決して潔白が証明されたわけではありません。秘書3人は有罪判決が出ていますから、小沢氏はかろうじて刑事責任をまぬかれたということです」といい、検察審査会の起訴の経緯を肯定した。
司会の加藤浩次「起訴したことには意義があったが、判決は無罪」
本村「証拠がなかったから」
というわけで、「天の声」はなしで特番に切り替わった。これまでの経緯やポイントを並べているうちに、記者たちが次々に駆け込んでくる。 「小沢被告が入廷しました」「無罪判決です」「裁判長が理由を読み上げています」
まあ、なるようになったというか、ゲストコメンテーターの解説は、本村の見立てとまったく同じ。さらにだいぶ経ってから、検察審査会の起訴という判断は認めたというのが入ってきたが、本村はこれまで読んでいたのだからたいしたものだ。