「けさ(2012年4月24日)の1面」コーナーで取り上げたのは、読売新聞の「自民、審議拒否を転換 消費税特別委26日設置」の記事だ。民主、自民両党は23日(2012年4月)、消費税率引き上げ関連法案など社会保障・税一体改革の関連法案を審議する衆院特別委員会を26日の衆院本会議で設置することで合意したというものだ。
公明党配慮とご都合主義
アナウンサーの井上貴博が「自民党は田中直紀防衛相と前田武志国土交通相の2人の問責決議案を可決して、これによってすべての審議を拒否するというカードを切ることで政権与党を追い詰める方針でしたが、一転しました。世論を意識したのと公明党に配慮した形なんだそうです」と解説する。
司会のみのもんた「やっぱり、世論ですか」
コメンテーターの杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)は「世論もありますが、公明党との関係が大きいと思います。選挙協力のこともあるし。それにしてもわずか4日での転換。もともと会期の途中に問責を出して何も審議しないという戦略に無理があった。みっともない」と切り捨てる。
自民党の審議拒否は、「原発の問題、社会保障の問題など重要案件が山積なのに、審議拒否などやっている場合ではない」という三屋裕子(スポーツプロデュサー)の意見に代表されるように、新聞各紙も社説で「審議拒否は職場放棄だ」などと批判し、党内からも異論が出ていた。また、審議拒否といいながら、郵政民営化法改正案は別枠扱いにするなどご都合主義の一面もあった。
「国会議員は審議拒否より審議が仕事」
みの「自民党の石原伸晃幹事長は苦渋の決断といっていますけどね」
内野雅一(毎日新聞編集委員)は「国民は国会議員の仕事は審議拒否ではなく、審議をするのが仕事と思っている。その思いがやっと届いたということだろう」と述べる。 みの「問責のあの2人はどうなりますか」
杉尾「そのまま残るということですね。しかし、それも問題が多い。2人が閣僚として適切かどうかといえば適切ではないでしょう」
みの「あの問責はなんだったのか、ということになりますね」 果たして、政治は前へ進んでいくのか。
一ツ石