食品から歯磨き、洗剤まで大変な酵素ブームだ。「冷え症が無くなった」「美肌になる」「ダイエットにも効果」といいことずくめのキャッチが並ぶが、これが実は間違いだらけ、迷信だらけなのである。たとえば、「市販の酵素のエキスなどを食べ物として取っても、体内の酵素の働きに変わるわけではありません」(愛知学院大学の大澤俊彦教授)ということなのだ。つまり、酵素食品や酵素を多く含んでいる食材をモリモリたべても、人体に酵素として吸収されるわけではないのだ。
朝のジュースも酵素入浴剤も残念!
「酵素をとるには朝の野菜ジュースが一番いい」なんていわれるけれどどうなのか。酵素の活性がいい所はPH(ペーハー)5から7だが、人間の胃の中はPH2~3の酸性状態。「強い酸性なので酵素の活性化は望めないですね」(駒沢女子大学、西山一朗教授)
酵素風呂の効果も怪しい。「酵素は肌から直接入ることはありません。風呂として温熱効果はあるでしょうが、酵素を吸収することは考えられません」(大澤俊彦教授=前出)
ゲストの平山あやが驚いて聞いた。「わたし毎朝、酵素を飲んでいて凄くいいと思ったけれど、飲んだ酵素の力ではないんですか」
大澤教授「そうですね」
平山「ええ~!!」
高橋さとみアナが言う。「酵素とはタンパク質です。働きはさまざまな栄養分の分解を助けることです。タンパク質の分解する酵素が多く含まれているのはキュウイ、メロン、パイナップルなどで、肉料理の付け合せになっています。炭水化物を分解する酵素が多く含まれているのは大根、キャベツ、山芋など。脂質分の分解酵素はアボガド、ブロッコリー、セロリなどと覚えておくといいと思います」
(磯G)