秋田県鹿角市八幡平にある「八幡平クマ牧場」でヒグマに襲われて2人が死亡した事故で、通報を受け出動しクマが逃げ出すのを目撃した鹿角広域消防署の署員がその時の恐怖を語った。
「運動場の隅に近い塀の向こうから上半身を現したクマが、前脚を鉄製の柵に引っかけると、少しずつよじ登るようにして柵を乗り越えました。なんでここから出てくるのか、なんで上がって来られるのだろうかとびっくりしましたよ」
集団飼育でフラストレーション
駆けつけた地元猟友会のハンターからは「ああ出ている、出てる」と声が上がり、メンバーの一人は「倒れていた女性の側には2頭のクマがいて、女性を引きずっていた」と証言する。司会のみのもんた「どうして柵を乗り越えられたの」
奥平邦彦リポーター「柵の高さは4.5メートルあるのですが、一角に雪の吹きだまりがあって、高さは約3メートルほどになっていました。ヒグマは立ち上がれば体長は2メートルもありますから、楽に柵の上部に手が届いたと思われます」
クマ研究者は「今回の事故の原因は集団飼育の問題が根底にあると思われます。野生のクマは単独行動するものですが、集団飼育ではフラストレーションが溜まりやすい」という。
スタジオに立ち上がったクマの剥製が登場した。みのは「こんなに大きなクマに襲われたらひとたまりもない」と見あげ、奥平は「消防隊員たちは大丈夫ですかと大声で呼びかけたが、反応はなかったそうです。2、3頭が女性の周りをうろつく状況が続き、近づけなかったといいます」
管理に決定的な手抜かりがあったことは明らかだろう。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト