出社の必要なし。それでいて報酬は月平均90万円。「8時またぎ」コーナーで、風評被害に揺れる千葉県銚子市と東京電力の顧問に対する厚遇ぶりにスポットを当てた。
井上貴博リポーターが人姿が消えた銚子市内を取材した。「銚子は犬吠埼など観光名所ですが、客足は途絶えています。原発の風評被害が大きな原因となっています」と伝えた。
仕事は電話相談程度でも「職責全うしてました」
銚子ポートタワーの担当者は「風評被害でこれまでに100人単位で予約のキャンセルが出ています。余震と風評被害、そして今度は電気料金値上げ。この先、どうしていったらいいのかわからない」と渋い表情を見せる。
司会のみのもんた「風評被害に苦しんでいる人たちがいるのに、なんと当事者である東電は事故直後から、顧問26人に月平均90万円の報酬を払い、報酬総額は約1億6000万円。こんな馬鹿なことが許されますか」
先月まで東電顧問を務めていた元顧問は、「月90万円の報酬は高くないのか」という質問に、「契約に基づいて職責をまっとうしただけ。そんなに高いとは思わない」と平然としている。さらに「顧問は全部で何人で、どんな仕事していたのか」と聞かれると、「全部で何人いたのかは知らない。どんな仕事をしていたのかも関知してない」とトボける。井上は「顧問との相談事や連絡は電話で済ませることもあったようです」と補足した。
一人ぐらいはいてもよさそう「被災地に寄付」
コメンテーターの池田健三郎(経済評論家)は「かって銀行が破綻したとき、銀行員の給料は高過ぎるという非難が巻き起こった。今、その時と同じよう構図が浮かび上がっている」と話す。八塩圭子(学習院大学特別客員教授)も「そんなに高額な報酬をもらっているなら、一人ぐらいは被災地復興のために差し出してもいい。それをしなかったというのは、東電に自浄能力はないということですね」と皮肉った。平均90万円ということは、なかには何千万円ももらっていた顧問がいたということである。