尖閣諸島買収費3~5億円「都民や全国から寄付」(猪瀬副知事)

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   「尖閣列島を東京都が買収する」という石原慎太郎・東京都知事の発言に、中国外交部(外務省)がさっそく反応した。劉為民報道官は17日(2012年4月)、「日本側のいかなる一方的な措置も違法かつ無効」と反発を強めている。買収方針の裏にどんな思惑があるのか。

地権者側「東京都は離島問題に熱心」

   東京都が買収の話を進めているのは、尖閣諸島5島のうちの魚釣島、北小島、南小島の3島で、これらの島の地権者代理人は「東京都は小笠原諸島など、離島問題に熱心に取り組んでいるから」と説明している。井上貴博リポーターは「これらの島は国が年間約2500万円で借り上げています」と説明する。都が3島を購入した場合、1島で3億円から5億円と不動産専門家は見ているという。猪瀬直樹副知事は買収費用について、「都民や全国から寄付が集まると思う」と語っている。

   司会のみのもんたは、藤村官房長官が「尖閣諸島の国有化の検討に入る用意を考えている」とする発言に触れ、「何で今までこの問題に正面から取り組まなかったのか。僕も国が買えばいいと思っていた」と語る。

   若狭勝(東京地検特捜部副部長・弁護士)「法律的にはその島の歴史や沿革で領有権が決まる。でも、日本政府は何もやってこなかった。寒気を感じる」

   逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)「政府はこれまでこの問題を曖昧なままにしてきた。だから、今回の知事発言が出て来たのでは。政府には売らないけど石原さんなら売るというのは、民主党政治への批判が込められていると思います」

   ただ、議論が混乱していると思われるのは、東京都が尖閣諸島を買収しても「東京都」になるわけではないという点だ。行政区域はあくまでも沖縄県石垣市にあって、東京都は石垣市に土地を保有するだけで、千葉県や神奈川県に都営霊園や福祉施設を持つのと同じということ。尖閣諸島に中国や台湾の漁船が接岸したり、人が上陸しても、東京都は石垣の警察に「不法侵入」を訴えるということになる。問題提起としてはしてやったりだが、実効性となると疑問は残る。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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