桜の開花が待たれる東北地方はこれから本格的な観光シーズンを迎えるが、観光庁が「東北すべてが観光地」と外国人向けにPRを始めたホームページ(HP)で、とんでもない赤っ恥の翻訳ミスをしでかした。日本語を英語、韓国語、中国語に翻訳したもので、トンデモ誤訳とは――。
「秋田は飽きた」「なまはげはハゲアタマ」自動翻訳チェックせず
英語版では「ブルーメッセ秋田」の秋田を「got tired」(飽きた)、岩手県出身の歌人・石川啄木の「啄木」を「Wood pecker」(キツツキ)、仙台市の観光地「旧伊達邸」をローマ字で「kyu itatsu tei」、「軽トラック」を「light tiger」、秋田県内の地名「生保内(おぼない)」を「in life insurance」(生命保険で)、秋田県横手の冬の行事「かまくら」を「Mosquito event to use as pillow 」(まくらに使う蚊の行事) とメチャクチャだ
中国語版にいたっては、秋田の伝統行事「なまはげ」を「ナマハゲ体験講座」と「ハゲアタマを体験する講座」みたいに翻訳してあった。
苦情あるまで気づかなかぬ無責任やりっ放し
この翻訳は復興支援に一役買いたいという業者が無償で引き受け、自動翻訳機を使ったようだ。無償で引き受けたのは良しとしても、そのままチェックしなかったのはちょっといい加減すぎる。いやそれよりも、本来なら自分の仕事を確認もせずにHPに掲載した観光庁は無責任の極み。苦情が殺到し、先週13日(2012年4月)にお詫びと一時休止を知らせたが、苦情がくるまで気がつかなかったのもお粗末すぎる。
舘野晴彦(月刊『ゲーテ』編集長)が怒った。「確認するのが当たり前。仕事に何の愛情もなくて、やりっ放しという感じですね」
司会の羽鳥慎一「自動翻訳機ってこのくらいのレベルなんですかね」
コメンテーターの清水宏保(スピードスケート金メダリスト)が面白いエピソードを紹介した。「外国人にメール送るのに自動翻訳機を使ったことがあるが、分からないので日本語で送ってくれと言われた経験がある」