路上に横たわる歩行者。痛い、痛いと上がる悲鳴。4年前に東京・秋葉原で起きた無差別殺傷事件を思い起こさせる光景だった。きのう12日(2012年4月)、京都の繁華街・祇園で軽ワゴン車が暴走して歩行者を次々にはね、男性2人と女性5人が死亡、11人が重軽傷を負った。運転していた男も死亡した。
「会社に伝え辞めることになっていた」「いや、知らなかった」
井上貴博レポーターは「軽ワゴン車を運転していたのは京都市西京区の藍染め製品販売会社社員・藤崎晋吾容疑者でした。容疑者にはてんかんの持病があり、警察は発作の有無など事故との関連性を調べています」と伝えた。
藤崎は3月に運転免許を更新したが、その時にはてんかんの持病については申告していなかった。藤崎の姉は「今年1月から自宅で2、3回てんかんの発作が起きていました。会社にはてんかんの持病があると告げ、今の会社を辞めて次の会社を探そうということになっていた矢先でした」と沈痛なお面持ちで語る。勤務先の経営者は「病気だということは知らなかった」と話している。通院していた病院の院長は「車の運転は本人や家族に再三にわたり禁止すると言ってきた」という。
薬飲んでいればなかなか起きない発作
司会のみのもんた「そんな危ない病気を持っている人に免許を持たせていいものか」
コメンテーターの吉川美代子(TBS解説員)「てんかんの発作は薬を飲んでいればなかなか発作は起きない。その薬をちゃんと飲んでいたかどうか、確認する必要がありますね」
尾崎弘之(東京工科大学教授)は「車の運転に適さない病気はてんかん以外にもある。でも、病気についての申告の義務は課せられていないので、それが今回の事故の温床となった」と語った。気になるのは姉と会社側の話しが食い違っている点だろう。