一夜明け、ダルビッシュ初登板がとくダネ!のトップニュースを飾った。初回に4失点もしながら、味方の多大な援護のおかげでなんとか初勝利。地元テキサスの記者もこの乱調は予想していなかったというが、番組司会で千里眼の小倉智昭は違った。
「開幕戦でボカスカ打たれることある投手なの」
「彼はシーズン最初の登板ゲームは打たれることが多いんです」と自信満々なオグラ。「いや、オグラさん試合前からずーっと言ってて、そのとおりになりました」。お供の笠井信輔アナがオグラの予言的中ぶりを持ち上げると、オグラは「そのとおりになりました」とこともなげである。
さてでは、昨日の放送でオグラが実際なにを言っていたかをプレイバックしてみよう。番組オープニングで、オグラは「ただ、昨年の開幕戦でいきなり7点取られて負けたり、ダルビッシュはたまにボカスカ打たれて、負けることがありますんでね。今日はどういうピッチングをするか」と、まあどうとでも取れる程度のお言葉を宣っていた。
もちろん視聴者の知らないところで、もっと違う具体的なことをフランクに語っていた可能性はあるが、とかくオグラの事後「予言的中」は、この程度のことでありがちである。そしてオグラが外した予言について、笠井が指摘することはない。それがオグラ神を戴くこの番組のやり方である。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト