政府は昨日(2012年4月9日)、定期検査で停止中の関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向けた安全対策について、政府の求める安全基準に「おおむね適合している」とお墨付きを与えた。しかし、疑問や不安の声が強い。
関電は昨日、安全対策の実施計画を枝野幸男経済産業相に提出した。枝野経産相は関係閣僚会議のあと、「原子力安全・保安院の求めている内容に沿っており、われわれが設定した判断基準におおむね適合していると判断した」と述べた。再稼働の妥当性については今週中に改めて会議を開いて判断する。
54%が再稼働反対
安全性を確認したとはいえ、これまでの対策を焼き直ししたもので、しかも、新しい安全基準がわずか数日で決められたことや、本来基準を決めるはずの原子力規制庁の設置も遅れていることなどから、拙速との声が強く、JNNの調査でも54%が再稼働反対となっている。
司会のみのもんたが「地元代表としてどうですか」と、福井県出身のコメンテーター三屋裕子(スポーツプロデューサー)に聞く。三屋は「こういう問題は感情論ではなく、科学的にきっちり決めてほしかったのに、政治的に判断するという。政治家が専門的知識を持っているのだろうか」と疑問を投げかける。
杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)も「関電が示した対策85項目のうち33項目がまだ実施されていない。フィルター付きベントも、福島原発事故対策で拠点になった免震重要棟も出来ていない」とばっさり。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト