<長ぐつをはいたネコ>ドリームワークスの大ヒットアニメショーン「シュレック」シリーズに登場した「長ぐつをはいたネコ」のスピンオフ作品である。捨て猫のプスは孤児院で、転ぶと自分で起き上がることもできないのろまな卵のハンプティ・ダンプティと兄弟同然に育つ。2人にはある夢があった。伝説の豆を見つけることだ。豆の木の先の空高くにある国では「金の卵を産むガチョウ」が住んでいるという。
時は流れ、人を助けたことからプスは長ぐつをもらいヒーロー扱いされるようになっていたが、ハンプティ・ダンプティはそんなプスに嫉妬を募らせる。ある日、プスが止めるのも聞かず町で強盗を働き、逃げようとしてプスに助けを求めるが拒否され、、逆にプスを強盗の容疑者に仕立て上げる。
「お尋ね者」となったプスはそれからも伝説の豆を探し続け、謎の美女怪盗キティ・フワフワーテと出会い、ハンプティ・ダンプティとも再会したプスは、みんなでもう1度伝説の豆を探さないかと持ちかける。
猫目線で町を走り回る臨場感
物語はまさに「猫目線」で進んでいく。プスがキティを追いかけて町を走り回るシーンは、臨場感たっぷりに猫の俊敏さが伝わってくる。プスをはじめ、とにかくいろんな種類の猫たちがたくさん登場する。陽気に楽器を叩き、リズムを刻み、ノリノリでタンゴを踊りまくる猫。「ミルクはショットグラスに入れるが、舌で少しずつなめて飲む」「困ったときはウルウルした目で相手を見つめて洗脳する」など、時折見せる猫独特の仕草に猫好きはたまらないだろう。
後半からはハンプティ・ダンプティが面白い。金色の袋をかぶって金の卵になりきったかと思えば、どん臭さと鈍い運動能力、情けないセリフの連発で爆笑だ。しかし、プスとの絆の深さを感じさせるシーンなどは思わず涙ぐんでしまう。アクション、コメディ―、さらにヒューマンドラマとして、子供から大人まで楽しめる作品だ。
PEKO
おススメ度☆☆☆