きのう3日(2012年4月)に開かれた参院財政金融委員会に参考人招致されたAIJ投資顧問の浅川和彦社長AIJ投資顧問を、あの蓮舫前行政刷新担当相が相変わらず舌鋒鋭く追及した。浅川は「人をだまして自分個人のカネを増やそうとか、もうけたいと思ってやったことは一切ない」と開き直ったが、「いま考えるとなぜここまで損を出し、悲惨な状態に追い込まれるまで(取引を)続けてしまったのか。運用への不安を抱えながらお客さまにも社員にも本当の状況を告げられず、早く取り戻そうと必死だった」と泣きも入れた。
「虚偽報告で誤解を与えたが詐欺ではない」と強弁
蓮舫が「見えないバブルのような自信。虚偽の報告でだまそうと思ったのではないか。詐欺ではないか」と迫ると、「詐欺というのは自分がお金をとってどうこうするということ。虚偽報告で誤解を与えたという面では深く反省しているが、詐欺ではない」と浅川は強弁した。司会のみのもんた「ある調査によれば、年金基金の運用に携わっている人の9割が運用実績のない素人。つまり、運用のプロはほとんどいないということです」と説明する。運用コンサルタント会社「タワーズワトソン」の大海太郎・取締役はこう批判する。
「AIJが運用実績を全面的にクローズしていたのは考えられないこと。たしかに一部公開できない部分もあるが、すべてをクローズするのは投資顧問会社としてあってはならない」
丸投げで預けた基金側にも責任
みの「途中で資金を引き揚げた基金もあったようですが」と、若狭勝(元東京地検特捜部副部長・弁護士)に問いかけた。
若狭「詳しいことは分かりませんが、それなりの噂が流れていたことは十分考えられます。預ける方にも欲がありますからね。上手に儲けてね。よろしく、後は知らないという預けた方の基金にも多少の責任はあります」。
来週にも浅川の国会証人喚問が行われる。ここでは参考人招致と違って、偽証をすれば刑事事件に発展する。