東京辰巳国際水泳場で行われた競泳日本選手権2日目のきのう(2012年4月3日)、男子平泳ぎ100メートルで北島康介(29)が58秒90の日本新記録で4大会連続の五輪出場を決めた。北京五輪の記録を100分の1秒上回り、五輪3連覇も見えてきた。
照準合わせて日本新でキッチリ勝つ凄さ
北島はレース後、「4年前とも違うし、8年前とも違う。200メートルはもっと厳しい」と、脇にいた2位で五輪代表になった立石諒に視線を送る余裕も見せた。
森圭介アナ「29歳で4大会連続ですよ」
司会の加藤浩次「メンタルが強いんだろうね」
キャスターのテリー伊藤「国民栄誉賞をあげなくちゃだめですよ。2大会連続の2冠(100メートル、200メートル)でしょう」
森「もし今回もとると、前人未到の3大会連続の2冠になる」
加藤「やってくれそうな気がする」
まさに超人的といっていい。北京のあと、休養を経ての復帰は決して平坦ではなかったからだ。1年半のブランクのあと、昨年3月の復帰戦「インディアナポリスGP」では4位、4月代表選考会で1位になったものの肉離れを起こした。それでも5月2位、6月1位だったが、7月は4位、11月は3位、12月の冬季全米選手権では5位と低迷した。
ところが、今年の2月のコロンバスGPで1位、そして今回だ。昨年秋には「どうしたらいいかわからない」と弱音を吐いていたというが、アメリカで筋力トレーニングをイチから始めて、五輪選考会に合わせてピタッと調子を整えてきた。しかも記録は北京を越えた。
加藤「オリンピックに合わせてという強さは尋常じゃない」
テリー「なでしこジャパンとは違うね。あれは奇跡的な面もあったじゃない。北島は奇跡じゃないからね。この8年、12年ずっとやってる精神力ってすごいと思うよ」
アメリカから戻って何かが変わった!高校生の健気さ
大沢あかね(テレント)「限界を超えて、どんな生活してるのか見てみたい」
テリー「365日24時間、ずーっと考えてるんでしょうね」
宮崎哲弥(評論家)「ケガとか不調を乗り越える力って、どこから出てくるんでしょうね」
森「アメリカから戻ったとき、姿勢が変わっていたと平井コーチが言っている。タイムを計るとき、あの北島康介が、『お願いします』『ありがとうございました』と、17歳の高校生のときのようだったと話してました」
加藤「やってもらいましょう、ロンドンで」
明日からは200メートルの予選が始まる。金曜日が決勝だ。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト