司会のみのもんたは「電力会社や政府は、ふた言目には地元の同意がと言っているが、どこまでが地元になるのか。また福島のような事故が起きれば、その被害範囲は数百キロにも及びます。原発がある市町村だけが地元ではない」と言う。
きのう(2012年4月3日)、定期検査で停止中の関西電力大飯原発3、4号機の再稼働についての関係閣僚の協議会で、野田首相は「これから新たな安全基準を作る」と発言し、枝野幸男経産相は「地元の皆さんや国民の皆さんの一定の理解を得るには時間がかかる。ダラダラとやることがいいこととは思わないが、拙速もよくない」と語った。
原発素人の政治家たちが「安全判断」の危うさ
コメンテーターの逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)は「ここまできて何を言い出すのか。安全基準作りをなぜもっと早く始められなかったのか」と呆れた表情を見せる。片山善博(慶応大学教授)は「野田総理の発言は見れば分かるように、官僚が作った文章を読み上げているだけ。自分なりの考えを述べているのではない」とバッサリ。
みのは協議に出席した4閣僚の写真を示し、「この人たちは政治のプロだが、原子力のプロではない。こういう人たちに再稼働が安全か安全でないかがどうして分かるのでしょう」
原子力安全委員会・班目春樹委員長は「第1次ストレステストの評価のみでは不十分。第2次テストもするべきだ」と言っており、「専門家が評価をして、安全だという結果が出たら、その後に再稼働させるかどうかの政治判断をすべきです。しかし、これまでのところは専門家の姿が見えてこない」(片山)
若狭勝(元東京地検特捜部副部長・弁護士)「安全性の問題と政治判断の問題は分けて考えるべきことで、それがごっちゃになって議論されている」
今週中にも次回会合が開かれる。そこに枝野が再稼働のための暫定的な安全基準を提出するという。なんだか、ずいぶん急いでいる。