きのう4月1日(2012年)から東京電力の大口需要者向け電気料金が値上げされてことについて、司会のみのもんたは「今までに3兆円もの税金が投入されているのに、事態は少しも変わらない。なのに値上げに踏み切った。東電は自分たちを何様だと思っているのか」と怒る。電気料金値上げで苦悩する企業の悲鳴を「8時またぎ」コーナーで伝えた。
直撃される中小企業「2億円の負担増」(スーパー経営者)
茨城・鹿島灘漁協の小野勲組合長は「津波と原発事故で大きな痛手を受けました。そこに電気料金の値上げで製氷設備などで毎月30万円以上の負担増になります。私らはますます苦しい立場に追い込まれる」と呻いた。スーパーなどで構成される山梨県の流通研究会事務局長・内藤学は、「県内でチェーン展開をしているスーパーは、年間で2億円の出費がかさむといいます。これだけの出費を強いられれば、やがては死活問題に発展します」と危惧する。
井上貴博リポーター「今回の料金値上げの対象となったのは約5万件。でも、値上げに同意したのはこのうちの1割も満たしていません。東電の再建計画・新人事と料金値上げはセットで行われるはずでしたが、値上げだけが先行して、その他のことはなに一つ決まっていません」
価格に転嫁できず板挟み
みの「大幅な電気料金値上げに消費税増税。このダブルパンチでどれだけの中小企業が苦しんでいるか」
コメンテーターの柿崎明二(共同通信編集委員)は「商売をやめろと言っているのと同じ。日本の経済を中小企業がどれだけ下支えてきたのかを、東電も政府も少しも分かっていない」とバッサリ。池田健三郎(経済評論家)は「今回の値上げで一番の打撃をうけるのは中小企業です。それを分かっていたはずなのに、今まで何の手も打ってこなかった。中小企業は電気料金が上がったからと価格に転嫁できない。ますます板挟みになる」と言う。東電幹部はいまだに自分たちが国を滅ぼすようなとんでもない事故を起こしてしまったという自覚も責任感もないのだろう。