NHK大河ドラマ「平清盛」がとうとう視聴率13%台も滑り落ちた。出だしから低調だったが、25日(2012年3月)の12回目放送で12・6%まで落ちた。画面が暗くて見にくい、話が宮廷内や貴族らの駆け引きや女性との色恋で地味、主役の松山ケンイチは怒鳴るばかりの一本調子などなど、とにかく評判が悪い。テレビ業界では「下手すればひと桁落ちもあるぞと冗談で言われていたんだけど、冗談じゃなくなりそう」(民放プロデューサー)なんて声も聞こえてくる。では、今後に浮上の目はあるのか。民放プロデューサーはこう言う。
「源平の話はなんといっても合戦でしょう。でも、源義経が登場する一の谷や壇ノ浦の派手な合戦は清盛が死んでからのことだし、保元・平治の乱で清盛側は勝利するが、清盛が戦場で戦うわけではない。これからも見せ場がないんですよ。海を眺めて、港や厳島神社建設のシーンじゃ持たない。まあ、このままジリ貧かな」
民放のライバル番組に強力特番
加えて、番組再編期のこの時期は民放のライバル番組も特番をぶつけてくる。今週末の4月1日は同じ放送時間帯に「ものまねグランプリ」(日本テレビ系)、「世界フィギュア選手権」(フジテレビ系)、「女子サッカーキリンチャレンジ・日本VSアメリカ」(TBS系)といった具合だし、翌週からも「シルシルミシルさんでーSP」(テレビ朝日系)、「そうだったのか!池上彰SP」(テレビ朝日系)と強力番組が目白押しだ。夏にはロンドン五輪の中継も入ってくる。「平清盛」はいよいよ「忘れられた大河」になりそうである。(テレビウォッチ編集部)