韓国・ソウルで27日朝(2012年3月)から「核安全保障サミット」の本格討議が始まったが、その前に行われた主要各国の首脳会談で、ミサイル発射を予定している北朝鮮封じ込めへ向けた一歩前進があった。これまで北朝鮮に一定の理解を示していた中国とロシアが、ミサイル発射中止に動き出し、米国との連携を確認し合ったというのだ。
ところが、この重要会談の最中、北朝鮮ミサイル発射で最も影響を受ける日本の首相がいなかった。
米中ロ首脳らの会談終わったあとソウル到着
「挑発行動に報酬はない。そういう時代は終わった。北朝鮮の指導者に告げる。選択するのはあなたたちだ」
オバマ米大統領は26日の演説で、北朝鮮の新体制に向けて厳しい言葉を発信した。この日行われたオバマと中国の胡錦濤国家主席の会談では、米側の強い姿勢に呼応して、胡錦濤も北朝鮮に何度もミサイル発射をやめるよう要請したことを明らかにし、今後、発射中止に向けて緊密な連携を取ることを確認した。ロシアのメドベージェフ大統領も韓国の李明博大統領との会談のなかで、北朝鮮へ発射中止を求めたことを明らかにした。
コメンテーターの杉尾秀哉(TBS解説委員室長)は、「これまで北朝鮮に理解を示してきた中国やロシアが、アメリカの求めに応じて発射中止を一致して北朝鮮に求めたことは異例の展開だと思う」と話す。
ところが、野田首相がソウル入りしたのは26日夜。アジア、日本にとって重要な場面にいなかった。
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モンブラン| 似顔絵 池田マコト