富士山噴火は近い?過去にも巨大地震が周辺火山の活動刺激

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   富士山噴火もありうる―こう警告するのは内閣府の火山防災対策検討会の座長を務める藤井敏嗣・東大名誉教授だ。21日(2012年3月)に開かれた火山防災対策の検討会でも論議されたのが、「過去M9クラスの巨大地震の後、それに誘発されたと考えられる噴火が必ず起きている」という事実。藤井教授は昨年の三陸沖巨大地震から「富士山の噴火も起こりうる」というのだ。

揺れで岩盤弱くなりマグマ上昇

   過去の誘発噴火は、1960年5月23日のチリ地震(M9.5)の2日後にコルドン・カウジュ火山、7か月後にカルブコ火山が噴火。1964年3月28日にアラスカ湾地震(M9.2)の2か月後にトライデンナ火山、2年後にリダウト火山が大噴火した。04年12月26日のスマトラ沖地震(M9.1)の4か月後にはタラン火山、3年後にはケルート火山が噴火し、富士山も宝永地震(M8.6)の49日後に宝永大噴火があった。

   活火山の地下20~30キロにはマグマだまりがあり、通常は固い岩盤で覆われ密閉状態にあるが、巨大地震でこの岩盤が刺激されて軟弱になり、中の炭酸ガスが放出されるとマグマが軽くなって上昇、噴火するのだと見られている。藤井教授は「かつては活発に噴火していた富士山が300年間噴火が止まっているのは異常で、マグマが溜まっているのは確か」という。

時季はずれの「農鳥」、止まらない湧水など異変続き

   最近、富士山周辺ではさまざまな異変が続いていて、これも噴火の前兆なのか。山肌に残った雪が羽ばたいた鳥の姿に見える「農鳥」という現象が、いつもなら春なのに1月に見られたり、昨年9月から周辺でナゾの湧水が止まらない。7年ぶりに幻の「赤池」も出現した。

   藤井教授は「前兆とは言えないが、今まで起きていないことが起きていることは頭に入れておく必要がある」と警告している。

文   モンブラン
姉妹サイト