<タモリ倶楽部(テレビ朝日系3月10日深夜0時20分)>「タモリ倶楽部」も間もなく放送30年という超長寿番組だ。この日は東京・世田谷区の三軒茶屋を歩いた。
大阪出身の放送作家・西田哲也によると、三軒茶屋は関西人でもナメられない街として住む人が多いのだという。進行役のバナナマン設楽に加え、関西から上京して三軒茶屋に住んだ経験のあるライセンスとカナリアが、噂は本当なのかを検証する企画だ。
程よいステータス感とオシャレ感
まずは「餃子の王将」の三軒茶屋店で、三軒茶屋がなぜ関西人に選ばれるのかを考えて見る。最初の理由は「ステータス感」だ。タモリは「三茶にステータス全くないよ」と鼻で笑う。設楽も青山とかの方がステータスがあると言うと、青山はステータス感がありすぎて、逆に田舎者だと思われてしまうと心配になるのだという。
次の理由は「オシャレなイメージ」も含めて、ちょうど良さがいいらしい。3つ目は「渋谷からの距離」で、渋谷駅から東急田園都市線で2駅というのがわかりやすく、魅力的だという。だったら渋谷に住めばいいと思うが、関西芸人ら曰く「渋谷は攻めすぎ」。
自称「三茶の住人」みんなウソだった
では、実際に住んでみてどうだったのかを歩いて検証しようとしたところ、ライセンス・井本が実は上京直後は三軒茶屋でなく学芸大学に住んでいたと告白した。
オイオイ、それじゃあ企画が成り立たないじゃないかとなったときに、今度は西田がかつて住んでいた龍雲寺交差点付近は三軒茶屋駅よりも明らかに駒沢大学の方が近いことが判明。行きつけだったという料理店でも、「(最寄駅は) 駒沢大学」と即答されて、いよいよ三軒茶屋は遠ざかる。
残るライセンス藤原が東京ではじめた住んだというところへ行くと、住所は「若林」で最寄駅も「若林駅」。カナリアの2人も若林在住ということで、結局、今回の出演者5人は誰も三軒茶屋といえる場所に住んでいなかったという、まさかのオチに。
おまけに、訪ねた大家さんは藤原のことは覚えていたが、あまり良い印象じゃなかったため取材お断り。後味の悪い感じのまま番組終わってしまったが、このなんともいえない無意味さがタモリ倶楽部でしか味わえない感じで、個人的には大満足であった。
鯖野かサバり