「春の選抜」選手宣誓は宮城・石巻工「気持ち伝えよう」全員で文案作り

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   春の選抜高校野球の組み合わせ抽選がきのう15日(2012年3月)に行われ、32校の対戦相手が決まった。選手宣誓は震災の被災地から21世紀枠で出場の石巻工の阿部翔人主将だ。

   司会の小倉智昭「引き当てちゃったね」

   田中大貴アナ「一番驚いているのは本人かもしれません」

津波で校舎もグラウンドも使えなくなったけど…

   石巻は津波被害の真ん真ん中だ。地元で「石工」と親しまれる石巻工も校舎やグラウンドが水浸しになった。地盤沈下もあり、練習もままならない。今回も11日に大阪に来て、練習試合などをこなしていた。抽選会の様子を阿部選手がチームメイトにこんなふうに話している。

「手前とってたの、みんな。オレは奥をとったの。そしてら『選手宣誓』ってうっすら見えるんだ。違うべなと思って…、サイン丸とかしてあるんべなと思って…。でも、隣の聖光(学院)見たら白紙。『うわ、来た』と思った」

   宣誓の内容について聞かれ、「高校球児ができることは一生懸命やることなので、まあ、そういうこととか」と話している。

   この日は2度目の練習試合。相手は府立春日丘高校。震災後ボールを送ってくれた学校だ。グラウンドで歓迎と励ましのパフォーマンスを見せた。試合後、松本嘉次監督が緊急のミーティングを開いた。ホワイトボードを前に「自分たちの思ってることを書いてみよう」という。選手宣誓の文案を全員で作ろうというのだった。

「震災にも負けなかった日本の底力を今、見せるとき」

   監督がそのホワイトボードの写真を「とくダネ!」に送ってくれた。「感謝の言葉しか出てきません」「苦しいことのあとにはうれしいことがある」「震災にも負けなかった日本の底力を今、見せるとき」

   小倉が「選手宣誓ってのは、主催者が決めるものじゃないの?」と驚く。

   田中「文面は選手たちです。キャプテンひとりで、あるいは監督ととか、チーム全員で決めるのは珍しい」

   小倉「みんなの言葉入れたら3分くらいになっちゃう」

   田中「長いのもありますね」

   ショーン・マクアードル川上(経営コンサルタント)「たっぷりやらせてあげたい」

   田中「掟を破るようなのもいいと思いますが、キャプテンには相当なプレッシャーになる」

   大会は3月21日から。石工の初戦の相手は鹿児島代表の神村学園。22日に対戦する。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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