澤穂希「めまい」五輪までに治るのか―「まだ下向くとクラっとする」

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   なでしこジャパンの澤穂希選手(33)の体調不良の原因は「良性発作性頭位めまい症」というめまいの一種だった。澤は先のアルガルベカップの対アメリカ戦と決勝のドイツ戦はベンチにも入らず心配されていたが、帰国するまで診断が受けられなかったのだという。

   しかし、14日(2012年3月)には神戸の練習に合流し、別メニューのウォーキングをこなし、会見でも「たいした病気でなくてよかった」と話している。一時は「立っていられなかった。いまも下を向いたり、ある方向を向くとクラッとしますが、1日1日よくなっている」と話している。

「耳の中でカチッとスイッチが入ったような音」武田美保も経験

   この病気は内耳の故障で、耳石が耳石器から離れて三半規管に入り、三半規管が異常を起こす。頭を急に動かしたり、ある傾きで起こるのが特徴で、だれにも可能性があり、中高齢者に多く、男女では女性がやや多い。原因不明のめまいで病院を訪れる人の5人に1人がこの病気だという。

   原因はなんなのか。澤は直接的には疲労とストレスとされたそうだが、ほかに年齢がある。頭を強くぶつけたりするとなることもある。医師は「澤選手の場合は、ヘディングや他の選手とぶつかったりもあると思う」という。放っておいても1か月くらいで治るが、再発しやすいのがやっかいなところ。

   同じ体験をしたオリンピック選手が他にもいた。五輪に3度出場して5つのメダルを獲得したシンクロナイズドスイミングの武田美保さんも、シドニーの2年前に海外の大会で突然めまいに襲われた。

   「耳の中でカチッとスイッチが入ったような音がした。何だろうと思っていたら、気持ちが悪く身体がぐにゃーっとなってしまったんです」。そのまま大会に出場したが、結果は最悪だった。

   「シンクロは水の中で倒立するし、ぐるぐる回るし、急に横に動いてスクリューになるとか。その度に視界が定まらなかった。選手生命はどうなるのかと思いましたね。澤選手も同じ思いだったのではないか」という。武田は2週間くらいで回復し、再発もなく、シドニーでは銀メダルをとった。

頭動かすのが治療法―1か月ぐらいでヘディングも大丈夫

   笠井信輔アナ「澤さんはいま歩くことから始めているが、心配は再発」

   専門家は再発のリスクは5~10年で20~30%だという。発症してすぐに再発というのはまれなので、「五輪への影響な少ないのではないか」と笠井はいう。

   司会の小倉智昭「試合中に起きたらと考えただけでストレスになるでしょうね」

   福田和也(評論家)「あるでしょう。いくところまでいけなかったとか…」

   笠井は「そっとしてと思うかもしれないが、お医者さんはとにかく頭を動かしなさいと逆なんてすね」

   中野美奈子アナ 「ヘディングしても大丈夫?」

   笠井「治ってからなら、皆さんと同じようにしていい」

   予防法は適切な高さの枕で寝る、適度に寝返りを打つことなのだそうだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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