専門家も驚く「どこをどう流れてあんなところへ…」
もう一つの不思議は、通常ならあり得ない反対側の日本海側へたどり着いたナゾだ。海岸線をたどっても1500キロは離れている。太平洋南下説を取るのは海上保安庁海洋情報部の増山昭博漂流予測管理官だ。
「基本的に考えれば、可能性は低く1%あるかないか。考えられるのは、大槌町から潮流の強い房総沖まで南下し、その後、黒潮に乗って東へ行きクルッっと回り、さらに南下してフィリピン沖から北上して九州沖を経て兵庫県沖に流れ着いたのではないか。自然現象で起きたとすれば、歴史に残るような事実になる」
津軽海峡説をとる東京海洋大海洋科学部の北出裕二郎准教授は、「通常、津軽海峡は日本海側から太平洋側へ流れる海流が強い。逆方向に通り抜けることはできないが、初夏になる前に潮位差によって太平洋側から日本海側に流れが強くなるときがあり、それに乗って日本海に抜けたと考えられる」と話す。
司会のみのもんた「信じられないね~、舟に聞くしかないか」 息子はこの不思議な船を、「オヤジが乗っていた状態に戻して、色を塗り直し、船外機をつけてもう1度海の浮かべてあげたい」という。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト