元タレントの山口美江が51歳で心不全で亡くなったという。VTR中に、ずっと出続けた番組テロップによれば、「自宅で『孤独死』」である。故人は2月上旬(2012年)から動悸やめまいなどを訴えており、15日にはスーパーで倒れて救急搬送されたそうだ。当日は知人がオーナーをつとめるレストランで、雑誌の取材を受ける予定だった。後日、その知人に「意識がなくなって気づいたら病室にいた。貧血だった」と話したという。
精密検査を受けた結果は異常なしだったが、「症状から、心臓が弱っていた可能性があるが、心臓は検査で異常が見つかりにくい。死因は心筋梗塞ではないか」(医学博士・中原英臣)とのことだ。
ひとり暮らしが家で死ぬと「孤独死」ってヘンじゃない
スタジオでは「孤独死」の定義がひとしきり話題となった。故人は亡くなる直前まで普通に生活を営んでいた。周囲に知人もなく、亡くなって何週間も知られずにいたわけではない。では一人暮らしの人が家で亡くなると、すなわち「孤独死」――さびしく哀れなという語感である――なのだろうか。
コメンテイターからは「結婚していても、たとえば別の部屋で寝ていて、その間に亡くなることもある。これは家庭内孤独死なのか」(石原良純)といった疑問も出て、羽鳥慎一キャスターは「なにが孤独死なのか考えさせられる。ライフスタイルで一人暮らしを選択している人もいる」などと、「孤独死」の適用に慎重な姿勢をみせた。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト